皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。さて、昨年の代議員総会および理事会において、新理事会が発足致しました。その後に開催された臨時理事会において、梶龍兒前理事長の後任として、理事長を拝命し、4月1日より、理事長として従事することとなりました。日本ボツリヌス治療学会理事長の重責を全うできるように、全力でその職務に取り組んでいく所存です。何卒皆様のご支援、ご指導をよろしくお願い申し上げます。

ボツリヌス治療は、眼瞼痙攣、半側顔面痙攣、痙性斜頸などの不随意運動、脳卒中や脳性麻痺などによって生じる痙縮に対する治療、腋窩多汗症、斜視、痙攣性発声障害、過活動性膀胱などの治療にも適応が拡大してきており、今後さらに、頭痛や難治性疼痛などの治療にも適応が拡大され、応用されることが期待できる治療法です。

現在では、多くの診療科で、治療しにくかった、なおりにくかった疾患がボツリヌス治療により、劇的に患者さんの症状を改善することから、さまざまな疾患に恩恵をもたらす治療法に成長してきました。

本学会は、２０年以上の歴史を持つ「神経筋ボツリヌス治療研究会」を母体として、神経内科・眼科・リハビリテーション科・脳外科・耳鼻咽喉科・整形外科・麻酔科・形成外科などの分野にわたる治療に携わっておられる医師を中心として理学療法士、作業療法士や言語聴覚士といったコメディカルのみなさまも会員になっていただいている学会です。

主な活動はボツリヌス治療の適応拡大、ボツリヌス治療の教育ですが、今後は、我が国でのエビデンス拡大に向けて、疾患治療データベースの作成や適応拡大に向けて、またボツリヌス治療をさまざまな地域で受けることができるように、広くボツリヌス治療を普及させ、さまざまな疾患に苦しんでいる方にこの治療を広げていきたいと考えております。

会員の先生はじめ多くの皆様のご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。